活動レポート
記録的な豪雪災害にのぞむ
例年にない豪雪
今年は例年に無い豪雪に見舞われ、家屋が倒壊し雪堀での事故で死者を出すなど、深刻な事態を招き、生活にも困難をきたす大災害となっています。
今回の豪雪の特徴は、ひとつは晴れ間を見ることなく連日降り続けていたこと、もうひとつは12月半ばから1月はじめにかけてすでに例年の1年分以上の積雪量となっていることです。1月としては観測史上最高の積雪を記録しています。
昨年との比較でも、例えば野沢温泉観測所積雪観測グラフでみると、1月の前半は昨年の100ミリ程度に較べて、今年は300ミリをすでに越し、栄村では、観測所を設置箇所である隣接する新潟県津南町よりも多いくらいで、所により400ミリ以上にもなっています。
2月の積雪量であればまだ解けてゆく見通しが立つというものですが、これからが本格的な雪の季節に入るのですから、住民の不安は計り知れないものがあります。災害はいつも弱者ほど被害が大きいことも忘れてはならない事実です。
調査に入る
事態を重大にとらえた長野県委員会は、5日、6日の両日、中野さなえを派遣し現地の党議員とともに現地調査を行いました。
飯山市、栄村、中野市、山の内町、木島平村、野沢温泉村の豪雪地帯に入りました。
住民の要求とともに飯山市では災害本部担当者と、栄村では高橋村長と懇談でき、行政としての要求もお聞きしてきました。
飯山市では倒壊した家屋を調査、すっかり押しつぶされ無残に変わり果てたすがた、一人暮らしのHさんは「ミシミシ」という音に危険を感じ、事前に避難していて助かりました。
どこでも「ミシミシいう音で不安でねむれない。雪かきもできない。」との一人暮らしのお年寄りの切実な声がよせられます。
落ちた雪で屋根と道の境もわからないほどのところが多数。2階の屋根が見えない家屋もありました。
「昼でも真っ暗、閉じ込められて憂鬱な気分です。まだ一月なのに・・・」とため息のおばあちゃん。
栄村の平滝地域では、湧き水が止まって生活水が枯渇、川の水をタンクにくみ上げて各家庭に流しているとのこと。融雪や暖房のための灯油の運搬にも支障をきたしていました。
JR飯山線は戸狩駅以北が不通になっているため、高校通学には親が送迎しています。
道の両脇は4メートルもの雪の壁、その先端がせっぴになり、歩行者や通学の子どもたちに危険な状態です。
ぶどうの産地の中野市では、ぶどう棚が雪ですでに押しつぶされてしまったところや、ハウスがつぶれたお宅がありました。りんごの枝も大分折れてしまっています。
酪農のお宅では牛舎の柱が折れて、牛を守るために必死でした。農業、酪農にも深刻な被害が出ることが予想されます。
行政からも強い要求
飯山市の対策本部では、「市内の高齢者は1300世帯、一人暮らしは700世帯、雪害救助派遣制度に申し込みがあった325世帯ですが、救助員が足りず対応ができません。申し込みの無かったお宅でも今年は自分ではどうにもならない状態です。また、排雪しなければ除雪もできない。排雪場所を確保して欲しい。また、重機や機材が足りない。スコップの果てまでもう市内では手に入らない。」との深刻な要求です。
栄村では、豪雪対策の忙しい中、高橋村長が1時間にわたって懇談、栄村の様子を話してくださいました。
「災害救助法は災害が起きないと発動しない。しかし、雪は特例だ。予防的に対処できれば防げるし安上がりにできるのが。例年、栄村では税収は約1億8千万円、そのうち1億4千万円が雪対策の予算です。今年はさらに20から30パーセント増し、6000万円ほど上乗せにしないと間に合わない。税収の総額に匹敵します。国の補助が必要だ。」さらに「戸狩駅で止まっているJR線の代わりのバスなどの代替、秋山郷が孤立しないための道路整備を」などの要求が出されました。
また長野市など豪雪地帯でない地域でも、障害者住宅ではデイケアの車の昇降もできず、家から一歩もでることができず、区長さんや住宅の管理人さんから党議員団に何とかして欲しいとの要望が寄せられました。
県交渉、そしてボランテイア組織で支援活動開始
10日、豪雪地帯の市町村の党議員13名、石坂、小林両県会議員と私の16名の参加で、現地調査した要求をもとに、田中知事に申し入れをしました。対応した澤田豪雪対策本部長(副知事)や県当局者から次の回答を引き出しました。
- 災害救助法は10日の期限が過ぎても再度申請すれば延長する。
- 災害救助法は市町村の一部分の被害にも申請があれば適用する。
- 雪の少ない東信地域のロータリー車、バックホー、ダンプをオペレーターつきで配置する。そのほかの不足な重機については県として手配はするが予算は市町村で持って欲しい。(救助法の範囲でやるように要請準備中)
- 排雪の場所は指定してもらえば、手続きは後回しにしても、確認して許可する
- 障害者も住む県営住宅は、県の責任で除排泄する。
- 国に対しての予算措置を、県としても要求する。
などなどです。
特に、災害救助法の適用延長や、部分的な災害でも災害救助法が適用できるとの回答は、大きな前進です。いままではどんなに交渉しても、全地域が対象にならないと国は適用を認めなかったからです。
災害救助法は基準が先にあってのものではなく、現実から出発することがその精神でもあるでしょう。必要なことは国に対して要求し、柔軟に活用させることが求められています。
事態は変化しています。こうしている間にも飯山市では、お天気の回復した15日、今度は、排雪した雪が解けて川が氾濫したとの知らせです。
また、雨によって除雪していない屋根が、落ちてくる雪に引っ張られての倒壊も増えています。
市町村や県とも協力し、住民の命、くらしを守るための対策はこれからもまだまだ続きます。
農業被害の対策もこれから出てくる問題です。
県党は、県交渉と同時に、いち早く青年中心に豪雪ボランテイアを呼びかけ、第一陣は9日に現地に入りました。社会福祉協議会とも協力し、飯山や栄村で、人暮らしのお年寄りなどの家屋の雪堀で活躍、感謝されています。
雪は災害
その後、災害救助法の適応に従い県として1億4千万、国からは8億円の予算がつきましたが、すでに今年の雪予算はどの市町村も使い果たしているか、そこが見えていますから、これでもまだ間に合いません。
「雪は災害」です。今年はすでに三桁に届く尊い人命が奪われているのです。
今後、災害救助法を雪の災害の特質に合わせた柔軟な適応を求めると同時に、特別交付税など国の予算の増額を求めるために、国への交渉も計画します。
根本に横たわっている問題は、三位一体の財政改革の名の下に、雪害救助員の補助金予算を今年から廃止して一般財源化し、地方交付税も縮小するなど、「小さな政府」のために地方自治体を容赦なく切り捨てる小泉自民党内閣の姿勢です。
人の命よりも企業の利潤が大切との、大企業最優先の自民党の政治の異常さが、ここにも如実に現れています。
豪雪問題と取り組みながら、自民党政治を審判する住民の連帯を大きく広げたいものです。